「ひがしまち街角広場」のあゆみ

「ニュータウンの中には、みんなが何となくふらっと集まって喋れる、ゆっくり過ごせる場所はありませんでした。そういう場所が欲しいなと思ってたんですけど、なかなかそういう場所を確保することができなかったんです」。「ひがしまち街角広場」は、地域の人々のこのような切実な思いから生まれました。

 

「ひがしまち街角広場」が開かれているのは、千里ニュータウンの一住区である新千里東町(1966年入居開始)の近隣センター。近隣センターというのは、人々が歩いて日常生活を送ることができるようにするため、日用品を扱うお店や公衆浴場、銀行などが営業する地域の核として、千里ニュータウンのそれぞれの住区に計画された場所ですが、年月が経過し、モータリゼーションや住戸への風呂場の普及といった生活環境が変化するにつれて、次第に空き店舗が目立つようになっていきました。

 

2000年、新千里東町が国土交通省の「歩いて暮らせるまちづくり事業」のモデルプロジェクトの対象地区に選定。この事業で行われたワークショップで「近隣センターを生活サービス・交流拠点へ」という提案がなされ、これを受けて2001年9月30日、豊中市の社会実験として新千里東町の近隣センターにオープン。当初は社会実験として半年間のみ運営される予定でしたが、社会実験が終了する頃になると「運営を続けて欲しい」という声があがり、この声に応えて社会実験終了後も運営が続けられることになりました。社会実験期間中は豊中市から財政的な支援を受けていましたが、これ以降は補助金を受けることなく「自主運営」されています。

 

2006年春、それまで運営していた店舗の利用契約期限が切れることになりました。運営のあり方について話し合われた結果、「近隣センターで運営しないのなら「街角広場」の意味がない」という強い考えから、近隣センターの他の空き店舗に移転し、運営が続けられることになりました。

 

「お客さんが来なくなって運営が継続できなくなるというのは、「ひがしまち街角広場」が地域で必要されていないという意味だから、その時には補助金で下支えして無理に運営を続けるんじゃなく、潔く閉めましょうね」。「自主運営」を始める時にこう約束したとのこと。このような約束で「自主運営」が始められた「ひがしまち街角広場」も、2016年秋に15周年を迎えました。オープンからの運営を支えてきたのは、新千里東町の住民と中心とするボランティアスタッフです。

 

「ひがしまち街角広場」は子どもからお年寄りまで誰もがふらっと立ち寄れる場所として、地域の情報交換の場所として、地域活動ための場所として、地域にとって欠かせない場所になっています。2009年7月には府営・新千里東住宅に「3・3ひろば」が、2010年4月には千里文化センター内で「コラボひろば」がオープンするなど、地域にも大きな影響を与えています。

 

新千里東町近隣センターの移転・建替により、「ひがしまち街角広場」は2021年3月に運営を終了することが決まっています。